〇十二下り目


 大工のにんも揃いきた、という言葉が象徴しています。

 「大工のにん」というのは、何を どのよう につくったら良いかを知っ ている人を言います。

 大工のにんのあり方について述べているのです。

 この下りには大工のにんとか 棟梁とい う言葉が出ていますが、棟 梁という のは指導者という意味です。

一ッ いちに大工のうかがいに
    なにかのこともまかせおく


 現実に、後には大工であった飯降 伊蔵さん がおさしづを下されたの ですが、何をど のように つくったら良いかを知っている 者の指導に任せ るとおっ しゃっています。

二ッ ふしぎなふしんをするならば
    うかがいたててゆいつけよ


 陽気づくめ世界を建設するの なら、か んろだいつとめで教えた陽気 づくめの真理に基づ いて行な いなさい、ということです。

三ッ みなせかいからだんだんと
    きたる大工ににおいかけ


 大工のにんは他からきた人間であっても、言葉 を掛け、 態度で示して呼びかけろ、と いう意味です。

 「にほいがけ」ではなく、「にほいかけ」 とここで は動詞の命令形という 形を使っています。

 他からきたすぐれた人間に、言葉で説く 以前に雰 囲気で、こういうたすけ合いが 本当だ、良いのだ と理解さ せてしまいなさいという意味です。

四ッ よきとうりょうがあるならば
    はやくこもとへよせておけ


 指導力があるものに真理を知らせて、実際 の行動の ために仲間にしておけ、と いうことです。

五ッ いづれとうりょう四人いる
    はやくうかがいたててみよ


 棟梁というのは指導者のことです。

 棟梁を四人と複数にして権限を分け、権限 の分け方 や指導の仕方は、かんろだい つとめで学びなさい、と おっしゃ っているのです。

六ッ むりにこいとはいわんでな
    いづれだんだんつきくるで


 真理に基づいているのだから、皆 が聞き分 けてやってくる。
無理にやらせるなどということは、し なくても 良いということです。

 これは遠慮しているのでも控え目に言 っている のでもなく、自信に裏打ちされた言葉です。

七ッ なにかめづらしこのふしん
    しかけたことならきりはない


 陽気づくめ世界建設のために人 の心に働 きかけ、理解してもらうこと は次々に続く。
理解した人が理解してもらうというよう に、際限 なく続いていくということです。

八ッ 山の中へとゆくならば
    あらきとうりょうつれてゆけ


 適材適所ということをおっしゃっています。
この教えをはじめて理解してもらう 時には、 山の中で材木を切り出すような、骨 の折れる、手強い 仕事をす る人も、必要であるということです。

九ッ これはこざいくとうりょうや
    たてまえとうりょうこれかんな


 小細工というのは家を建てる時に 材木を加 工することです。

 たとえば、ほぞ穴をあけたりすることです。

 それを組み上げる建前棟梁、かん な棟梁と いうのは、その後に住みやすく するために、作り上げ ていくと いうことです。

 家を建てる時の大工仕事でも四つの分野 の指導者 が必要であるということです。

十ド このたびいちれつに
    大工の人もそろいきた


 大工も揃った、棟梁も揃った、 さあ掛か れということです。

 棟梁が四人いるということを、かんろだい つとめか ら学べば、ぬくみ・すいきで温度調 節棟梁、つなぎ・つっぱり で形安定 棟梁、飲み食い出入り・引き伸ばし で代謝作用棟梁、息吹き 分け・切 る増殖作用・教育福祉棟梁 とも言うべき、少 なくとも これらを満たした四つくらいに権限を 分けて適 した人を選び、独裁という ことを避 けて通りなさいということです。

 本来は権限を振るわずに、真理に基づいた 指導を行 なわれなければ ならないということです。

 十二下り目で初めて、命令形という 形で言葉 が出てきますが、今動かなければ時を逸して しまうという思いから の言葉です。


よろづよ八首
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